投稿サイトVS個人サイト – 投稿サイト全盛時代にウェブ小説個人サイトを運営する

投稿サイトVS個人サイト – 投稿サイト全盛時代にウェブ小説個人サイトを運営する

 投稿サイトVS個人サイト

 実は両者は対立しない。どちらを選択しようが「SEO(サーチエンジン最適化)」が必須。ウェブで小説を公開して、だれかに読んでもらいたいと望むのなら、そこから逃げちゃいけない。

 SEO をする目的は、小説の情報を正しく発信して、それをもとめる読者にちゃんと見つけてもらい、しかるべきのちに、読者の期待通りの読後感を提供することにあります。検索をはじめるときから読書体験ははじまっています。SEO は小説執筆の欠くべからざる一部であり、タイトルを決めるのと同じくらい大切なことなんです。

 とまあこんなノリで、前半は小説サイトの要不要について、後半は小説サイトのモダンな構築法についての話をします。

そのサイト、本当に要る?

 このページにたどり着いたあなたは、個人サイトを作りたいという気持ちを少なからず抱えているのでしょうが、ちょっと立ち止まって考えてみてください。小説の個人サイトって本当に要るんでしょうか? あなたはどうして個人サイトを作りたいと思ったのでしょうか?

投稿サイトのほうが良いケース

 自分の小説をいろんな人に読んでもらいたい――という動機であるのなら、投稿サイトを使ったほうがいいです。

 投稿サイトには小説を読みたいひとが集まっています。読者にとって読みやすい仕組みが整っていて、あなたは小説の執筆に集中することができるし、読者も読みにくい思いをしなくて済みます。

 純粋にいろんな人に読んでほしいと思っているのなら、読者にとって使い勝手がいい投稿サイトを利用するべきです。

電子書籍のほうが良いケース

 自分の小説の世界観を自由に表現したい――という動機であるのなら、電子書籍の無料配布をおすすめします。

 ウェブサイトの構築にはどのみち html や css を使うのですが、電子書籍(ePub形式)も実は html と css で作られているので、やっていることはウェブサイトの構築と同じです。 css の使い方には多少制約がありますが、そういう部分は固定レイアウトの画像ページで対応できます。電子書籍はウェブサイトをパッケージにしたものだ、という見方もできます。

 小説サイトは周知に苦労するのですが、電子書籍にしてしまえば「配信ストア」という名の検索エンジンにのせることができます。それから、無料のウェブ小説にはお得感を感じなくても、無料の電子書籍にはお得感を感じてしまうのが人のさがです。どっちも似たようなものなのに、不思議ですね!

 そういうわけで、電子書籍というパッケージにしたほうが、あなたの世界観を詰め込んだ「ウェブサイト」をより多くの人に見てもらえるかもしれません。

ウェブサイトを作ると良いケース

 複数のサイトで活動している人なら、すべての活動を網羅したサイトを用意するのが親切です。ただ、これはTwitter のプロフィールを代用できないこともないですね。メインで活動する投稿サイトを決めて、そこのマイページをポータル代わりにするのもありです。

 それじゃあ機能的に満足できないとか、デザインがきらいとか、人間関係が煩わしいとかいう人には、ホームページの制作をおすすめします。あくまで活動のポータルとしてペラのページを作ってもいいですし、ブログをつくって近況報告を書くのもいいでしょう。

 また、職業ものやご当地ものなど、実用性の高いコラムと相性のよいジャンルなら、オウンドメディアを構築してそこから小説にアクセスを流すということもできます。その場合、オウンドメディア用のドメインと小説掲載ページのドメインを分けるのが望ましいです。オウンドメディア+投稿サイト or 電子書籍でもいいです。

 というのも、一般に小説ページそのものは実用性が低いため(読み切りエロ小説を除く)、Google からの評価が低くなりがちです。オウンドメディアは Google からの安定した検索流入を狙ってつくるので、小説ページにつけられる低い評価に足をひっぱられる事態は避けたいところです。

 小説を無理に掲載するよりは、小説の紹介ページを作って投稿サイトや電子書籍にアクセスを誘導するのが無難でしょう。

サイトの作成方法

 これも規模や用途によりざっと3つほど選択肢があります。

  1. 無料ホームページ・レンタルブログを使う
  2. Tumblr か Blogger で独自ドメインブログを作る
  3. 有料サーバーをレンタルし独自ドメインでウェブサイトをつくる

 金銭的に 1. がいちばんお得そうに見えますが、これを選ぶのであれば投稿サイトのマイページなどをホームページにしたほうが良いです。というのも、ウェブサイトを構築する最大のメリットは、自分で一旗あげられることにあるんです。それには最低限自分のドメインの取得する必要があります。

 他人の URL で小説サイトをつくるのであれば、投稿サイトを利用するのと変わらないし、投稿サイトを使えば小説の投稿や読者との交流に必要なツールがひととおり揃っています。自前で用意するのは大仕事ですし、そもそも読者は慣れ親しんだ UI を好みます。どうしてもオリジナルでエモいウェブサイトをつくりたいのであれば、前述のとおり電子書籍の制作をおすすめします。

 2. のケースは金銭的にはドメイン代だけで済みます。サイト構築の手間は 3. とどっこいどっこいです。問題はサーバー移転をしたときかな。データをそのまま移すことができないので、また一から作り直しになるし、せっかく育ててきた URL を捨てることにもなりかねません。

 3. の場合はドメイン代に加えてサーバー代もかかるので一番高くつくのですが、どうせウェブサイトをつくるのなら、ここまでやらないと意味がないです。大切なことだからもう一度書くけど、ウェブサイトを持つなら独自ドメインを取るべき。

 イメージとしてはあれです。独自ブランドの構築を、小説でやる感じです。

 というわけで、無理やりだけど、いよいよ具体的な制作方法に入りましょう! 細かいところまで書き出すとキリがないから今回は概要だけ😅

HTML5 と CSS3 でウェブサイトを作る

 一ページから数ページの、ごく小規模なサイトを作るだけなら、テキストエディタでぺーっと書いてしまえばいいです。ホームページ作成ソフトもあるにはあるけど、エディタ直書きで太刀打ちできない規模になったら、後述の CMS 使えばいいと思う。

 主な用途は、活動のポータルとしてのホームページ、電子書籍のランディングページです。「html5」「CSS3」「テンプレート」「レスポンシブ」などといったキーワードで検索するとテンプレートをパッケージで配布しているサイトにたどり着けます。そこで気に入ったデザインのものがあればダウンロードし、文章・画像を差し替えて、サーバーにアップロードすれば、ほら簡単。スマホにもパソコンにもタブレットにも対応しちゃう、立派なページが作れます。

 そこからブクマやシェアをされたときのためにアイコンの設定OGPの設定をし、Googleさん向けにmeta情報を設定し、サイトマップ(XML)を書いてサーチコンソールに登録し、念のため schema.org に準拠した構造化マークアップをしたら、SEO 的には全方面抜かりなしですね。 

 また Tumblr 用になるんですが、 電子書籍のランディングページを簡単に作れるテンプレートがこちらのページで公開されています。

でんでんランディングページ

 基本的に Tumblr でのウェブサイト構築はおすすめしないんですが、ランディングページ一枚だけだったらURLも制御できるので、ありかなと思います。

CMS でウェブサイトを作る

 上述のやり方だと管理しきれない場合、WordPress などの CMS(コンテンツマネージメントシステム) を使います。などの、と書きましたが、すいません。事実上 WordPress 一択です。

 CMS 自体はほかにもいろいろあります。WordPress よりもかるくてデータベースも使わない CMS もあるにはあるのですが、そういうやつは作業用のローカルサーバーを自分で作らないといけなかったりしていささか難易度が高いです。そもそもユーザー数が少なくて情報もあまりないしね。

 その点 WordPress なら、ウェブ上にトラブルシューティング情報があふれていますから、プログラミングの知識がなくても検索力があればなんとかなります。このページにたどりついたあなたは検索力が十分に高いので WordPress を使いこなせます。

 WordPress の用途としては、活動ポータルを兼ねたブログ、小説掲載ページです。エディタ直書きでページを作るときと同様、「WordPress」「テンプレート」「レスポンシブ」といったキーワードで検索してデザインテンプレートをインストールします。

 エディタ直書きのページに比べて重くなるので、できれば SEO 対策の施されたかるいテンプレートを選ぶといいです。無料のテンプレートの場合、SEO 対策かデザイン性、どちらかが犠牲となることが多いのですが、どちらか選ぶとしたら前者です。ウェブではかるさが正義です。おしゃれなサイトも、重すぎたら誰も開けません。

 ブログとして使う場合は、特にカスタムは必要ありません。小説を掲載する場合は、テンプレートを編集するか、しかるべきプラグインを導入してページ送りができるようにします。

 WordPress ではプラグインという名目で、いろんな人が作ったプログラムをサイトに組み込むことができます。とても便利ですが、ただでさえ WordPress は重くなりがちなので、プラグインの利用は最小限にとどめたいところ。ですから、なるべく機能追加はテンプレートの編集で行うことにします。

 カテゴリ名を作品名とし、カテゴリ一覧ページの並びを古い順にすれば、小説連載のための体制が整います。具体的なカスタムの仕方や、入れておきたいプラグインについては、記事を改めてご紹介しましょう。

 それでは今回はこのへんで。ではまた😉